共学高校のゲンジツ 伊丹澄一作画 さぬいゆう原作

共学高校のゲンジツ
原作:さぬいゆう
作者:伊丹澄一
掲載:ビックコミックスペシャル
期間:2012-
巻数:既刊5巻
評価:★★★★☆
Amazonで詳細を見る
伊丹澄一による作画、さぬいゆうによる原作の『共学高校のゲンジツ』は、ビックコミックスペシャルで連載中の、文字通り共学高校が舞台の日常系学園ラブコメディである。

ラブコメと言っても恋が発展するわけではなく、「女子フラグ立たないかなァ」と言いながら、女子が立てようとしているフラグをバキバキ折っていく草野、内浦、奈良木という男子グループと、掴み所がない保延さん、ヤンキーだがシャイな尼妻さんを中心としたお話である。

あと、深刻な中2病患者の女子高生と、出会いがないことに嘆く保健の先生のお話「ヤスミジカン」も本作品のラインナップの一つ。


あらすじ

一話完結型の漫画なので、登場人物の成長や恋愛関係の発展は特にないが、男子グループのそれぞれを好きな女の子が居て、彼らを振り向かせようと日々奮闘している模様が描かれる。

草野に対しては、積極的だが草野が踏み込もうとするとスルッと逃げちゃう保延さんと、ボーイッシュながら草野の一挙手一投足に心動かされてしまう、乙女ダダ漏れな尼妻さんの、2人の女子キャラがいる。

そして内浦になんとか近づこうと一生懸命な大江戸さんと、奈良木との間にフラグを立てようと、プリントを奈良木の前で落としたり頑張っている委員長も登場する。


登場人物

草野

果てしなく普通な感じのキャラクターだが、保延さんと尼妻に好意を持たれている。でも、ここぞという時に鈍感。保延さんにちょっと好意を持ち始めているが、勇気を出した時に限ってタイミングが悪かったりする。内浦と奈良木とよくつるんでいる。

内浦

いつも眠そうな目をした、長身だが猫背の男子高生。ボーッとした感じなのに、はっきりとモノを言うマイペースなキャラクター。大江戸さんに好かれているが、それにまったく気付かず、お母さんみたいだと思っている。たびたび奈良木といい雰囲気になる。

奈良木

可愛らしい顔した男の子で、裁縫道具を持っていたりと何かと女子力が高い。委員長にアプローチされているが、まったく反応はない。彼女が欲しいと口にはだすが、そもそも興味もないのかもしれない。

保延さん

飄々とした感じの女キャラクターだが、スタイルはいい。でも、スカートの下にいつもジャージを履いていて、しかも鼻炎らしく何かと鼻をかんでいる。草野のことを好きな気はするが、もしかしたら草野を手玉に取るのを楽しんでいるだけかもしれない。

大江戸

メガネっ娘のキャラクター。内浦のことが好きだが、頑張って話しかけたのに説教を始めてしまったりと、裏目に出てしまうことが多い。でも彼女の妄想では、一緒の大学に行って、結婚して、老後を過ごしているとこまで見えている。

委員長

清楚で綺麗な感じの女子高生。奈良木に好意を寄せているが、思い通りにことが運ばない。

尼妻

髪を染めている不良っぽいボーイッシュな女の子だが、高校生になってからは部活を頑張っている。中学時代は不良だったらしく、その頃から付き合いのある崩喰、鬼添と仲良し。草野のことが大好きだが、出会いが悪かったのか、告白までしたのに草野に冗談だと思われた。草野の前での乙女っぷりが半端無く、チャラチャラしているようなことを草野に言われて、そんなことはないと泣き出してしまうこともあった。

崩喰

まろ眉毛でミニマムな明るい女の子だが、オツムは足りていないようだ。何かと男とのアバンチュールを期待するような発言をするが、色々おこちゃま過ぎてそんな感じになることはないだろうと予測される。

鬼添ちゃん

前髪が長くて顔のよくわからない女の子だが、実は可愛らしくスタイルもいい。頭もよく、何でもそつなくこなすが、あまり感情を表に出さない子。

友利

5巻から登場した、髪がフワッフワッした綺麗な女の子で、自身が学園の注目の女子だと思っている。いつも女子力を上げることに余念がないが、あまり利口な感じの女の子ではない。でもわるい娘ではないと思う。


感想

青春時代の一番楽しい成就するまでの恋だけに特化した、コロンプスの卵的作品。このような恋の素晴らしさは周知の事実であるにも関わらず、今までこれに注目した漫画は無かったように思えるがどうだろう?
スポンサーリンク