コミンカビヨリ 高須賀由枝 作

コミンカビヨリ
作者:高須賀由枝
掲載:Kiss
期間:2011-
巻数:既刊6巻
評価:★★★★☆
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高須賀由枝作の『コミンカビヨリ』は、女性漫画雑誌Kissで2011年より不定期連載中の、のどかな地方都市を舞台にしたラブコメディー。

恋愛メインの物語というよりも、仕事を中心に生きてきた女性が初めての恋に向かっていくという人間ドラマ的描写や、生活感あふれる田舎暮らしの描写が中心の漫画。

不器用ながらもしっかりと地に足のついた、好感の持てる主人公のキャラクターも本作の良さの一つで、誰もがこの主人公には幸せになってほしいと思うはず。


あらすじ

地元の地方都市にUターンした赤石萌は、築80年160坪の古民家を買う。それは20代後半の女性に似つかわしくない買い物だったが、萌には
老後に飢え死にしないため
という切実な理由があった。

恋愛経験のない萌にとって、パートナーに養ってもらうなど幻想のようだったし、フリーのイラストレーターという夢を叶え、一人で生きていく気概十分であった。

そんなある日、自分の家をじっと見つめる若い男・池内慶に出会う。その爽やかな容姿にドキッとしたものの、一級建築士の名刺を渡された萌は、悪徳リフォーム業者かと思い警戒する。

しかしすぐご近所のおばちゃんに紹介され、家の中も見てみたいという慶を家に通すことになる。

玄関のレトロな土間や、古びてはいるがいい材料で繊細に作られた床の間や部屋の数々。慶はすっかりその家に惚れ込み、材料費だけでいいからリフォームを任せて欲しいと萌に願い出る。

リフォームを予定していた萌は、安く済むならと、お願いすることに決める・・・。



しかし後日、慶が出してきた見積もりの1200万に萌は呆然。

それもそのはず、慶はこの古民家に民子という名前まで付け、
あのコ(家)をおれ色に染めたい………♡♡
民子に似合うのは職人手作りの信楽焼の陶器の浴槽かな……
となってしまっているため、高くつくのは当然であった。

型落ちのユニットバスで十分だと思っていた萌は思わず
アホかー
高いわー!
と、喧嘩になり突っぱねてしまう。

慶を追い出したその夜、萌の家は台風で停電し、窓が割れてしまう事態に陥ってしまう。心細く不安になる萌の許に、慶からの電話がかかってくる。

駆け付けた慶によってすぐに家は補修され、ホッとして慶を見直した萌だったが、
民子は まだまだ
女盛りだぞ♡
と言いながら柱を撫でる慶に、
なんか やっぱ キモっ
と思う萌であった・・・。
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